好奇心旺盛だから、内容は支離滅裂。

by covaemon

クロスしたのはファイアだけではなかった。

「クロスファイア」である。
もちろん、これの序章と言われている「燔祭」も先に読んでいる。
「燔祭」を読んだときはなんだか変な話だよなあ。って思っていた。
それもそのはず、俗に言う超能力をテーマにしたものだからだ。

でも、「クロスファイア」を読み終わった感想は、「なんて素晴らしい作品なんだろう」だ。
これから書くことはすこし内容をばらすようなこともあるだろうけど、ほく自身ちょっと興奮しているので、許してもらおう、それにほとんどの人が内容は知っていると思うのだ。

簡単に言ってみれば、主人公の女性が死んでいくストーリーなのだが、その中に込められたものはとても言葉では言い表せないような読んでいて素直にわくわくしてくる。

主人公の女性と書いたが。これは宮部作品では数少ない主人公は誰だと、誰でも言える作品だと思う。
ただ、この女性、悲しいんですよね。もうとても涙無くしては読んでいられない。ただ、この女性を好きかといわれたらそうじゃないと答えるだろう。

ぼくは、宮部作品を読むときはその中の登場人物の誰かを好きになろうとするのだ。だから、好きになれないような人たちばっかりだとその作品はあまりいい印象がない。このクロスファイアでは女性の刑事がいい。おばさんらしいのだが、考え方がそのへんの若い奴よりよっぽどすっきりしている。

だから、主人公の女性のパートは読んでいるのが辛かったので、この刑事のパートに早く移らないかと思っていたぐらいだ。

そんなことよりもだ、この「クロスファイア」ほんとに素晴らしい。超能力をあつかってはいるけど、そんなのどうでもいい。ぼくみたいなのが言うのはおこがましいが、構成力、ストーリー性、そして、その中に貯め込まれているパワーのようなもの。ただただ、脱帽するしかない。

最初、読み始めたときから主人公の女性は死ぬんだと思ったのだが、途中でひょっとしたら死なないかもと思ったりもした。だから最後はどうのようになるのかと思っていたのだが、やっぱりあれしかなかったよなって素直に感じる。
ただ、死に方はもうちょっとロマンティックにしてほしかったかも。

それから、「燔祭」といっしょに掲載されていた「朽ちてゆくまで」。これもものすごく気に入っている。
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by covaemon | 2006-04-11 15:07 | 書き物